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外国人の方を雇用しようと考え、いざ応募があった場合には履歴書による書類選考があると思いますが、その際に日本人の履歴書と同じように見ても問題ないのでしょうか?
今回は外国人の方の履歴書を見る際に注意すべき内容について解説を行っていきます。

こちらは厚生労働省の履歴書テンプレートになりますが、私たちがよく目にする履歴書ですね。
これを見て特に違和感を感じることはないという方がほとんどだと思いますが、外国人の方からすると多くの違和感を感じるはずです。
日本の場合は履歴書に写真を張り付ける欄がありますから、相手に好印象を持ってもらうためにしっかりスーツを着て清潔感のある髪型にして…といった感じで履歴書に写真を張り付けると思いますが、海外の履歴書にはテンプレートとなるものがありません。
そのため履歴書に写真を張らなければならないというルールもなく、むしろ多くの場合は写真を張り付けません。
日本では生年月日や性別も特に気にせず記入すると思いますが、海外では基本的にこれらを記入することはありません。
文化の違いが大きく影響しているのですが、日本では新たに従業員を雇用した場合、しっかりとした研修制度を設けて時間をかけて新入社員を育てていくという風習があります。
それに対して海外の場合は能力主義で考える国も多く、日本ほど研修制度は整っていません。
そのため、年齢などは気にせず即戦力を雇いたいという風習がありますし、そもそもアメリカの場合は年齢や性別などを理由に雇用での差別をしてはいけないという法律があるくらいです。
日本の場合は古いものから順に書いていきますが、海外ではその逆で基本的に新しいものから順に書いていきます。
これも海外では即戦力を求める傾向が強いことから、昔のことよりも今のことを重要視しているという現れになりますね。
日本では履歴書に書くのが一般的ですが、海外の場合は履歴書には書かずに「 カバーレター 」というものに志望動機や自己PRを書きます。
カバーレターとは履歴書に添える手紙で自分をアピールするための重要な書類になり、内容は志望動機・自己PR・面接のお願いなどで、自分を売り込む大切なものになります。
履歴書を手書きで書くことは相手に誠意を見せると考えられておりましたが、ここ最近はオンラインで申し込んだりすることも増えて徐々にその習慣も変わってきています。
そもそも海外では基本的に手書きで書くことはなくワードなどを使って履歴書を用意します。
それでは日本と海外の履歴書の違いを踏まえたうえで、履歴書を見る時に注意したい点について解説していきます。
日本人が日本の大学を卒業する一般的な年齢は22歳です。
短大になると20歳で卒業になりますが、外国人の方の場合は初めに日本語学校に留学してその後に大学に入学したり、日本に留学する前に母国で大学などを卒業していることも珍しくありません。
そのため、新卒であっても22歳という年齢よりも上である場合も多く、大学院まで卒業するとなると30歳近くになるような方も見られます。
履歴書で外国人の方の年齢を見る場合は「年齢 + 学歴 (職歴)」で確認するようにして、なぜこの年齢なのかということを把握するようにしましょう。
日本と海外では学校制度も異なっており、日本と違って3年で学士を取れる場合もあります。そのため日本の学校と同じ感覚で学歴を見てしまうと「 学士を取っているのに在学期間が3年しかない。本当に卒業しているのか? 」など疑問を抱いてしまうこともあります。
文部科学省の「 世界の学校体系 」というサイトがありますので、そちらで事前に確認しておくか、疑問がある場合は面接時に証明書の写しを持参してもらったり、本人に直接確認すると良いでしょう。
職歴については、特に留学生の雇用を考えている場合に注意が必要です。
留学中に「 資格外活動許可 」を取得することにより原則週28時間までアルバイトを行えますが、この週28時間を越して働いているとオーバーワークとなり、就労ビザを取得することが難しくなってしまいますので、あらかじめ外国人の方はアルバイトの履歴まで記入してもらうようにして面接時にオーバーワークをしていないか確認することをオススメいたします。
アルバイト以外の職歴があり、転職の回数が多かったとしてもそれだけでマイナスの印象を持たないようにしましょう。
外国人の方は日本人よりもステップアップを積極的に行っていく傾向がありますので、転職の回数よりもその職務内容に一貫性があるかどうかをチェックするようにしましょう。
日本語能力について記載がある場合、特定活動46号ビザの取得を目指している方以外はそこまで重要視する必要はないかもしれません ( 特定活動46号の場合は日本語能力試験JLPTでN1以上が必要です )。
「 外国人の日本語能力について 」というコラムで詳しく解説をしていますが、どうしても試験の内容的に漢字圏の方が有利になってしまうので履歴書での確認時点では日本語能力試験の結果は参考程度にして、面接時にどの位の期間でその結果になっているのか、というのを聞いてその人のやる気や能力を確認したり、コミュニケーションがどのくらい取れるかなどを見た方が良いでしょう。
ちなみに世界最大規模の日本語試験である「 日本語能力試験JLPT 」ではN1~N5のレベルがあり、N1が一番上のレベルになります。
※外国人の方の日本語能力についてはこちら。
当然ながら母国の言葉より日本語の方が難しいですし、もし手書きで履歴書を記入している場合は、読みにくくてもあまり気にせずしっかりと書いたことを評価しましょう。
日本と海外の履歴書事情の違いの一部や履歴書を見るポイントをご紹介しましたが、多くの違いを感じていただけたのではないでしょうか。
私たちも今まで馴染みのない書類を書くとなると戸惑い、間違った言い回しなどになるかもしれません。
ですから外国人の方の履歴書を見る場合にはそれですべてを決める事はなるべく避けて、面接で合否の判断をつけることをオススメいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
