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(2024年8月 更新)
外国人の方を雇用する際にどの位の日本語を話すことができるかどうかが一つの目安になり、その基準となるのが日本語の能力試験の結果になるかと思います。
日本語の能力試験の結果は一つの基準としてはとても参考になるものだと思いますが、気を付けなくてはならないこともあります。
それは日本語の能力試験の性質上、漢字圏の出身者の方に有利に働くということです。
日常的に漢字に触れている分、意味がはっきり分かっていなくてもなんとなくの解答で当たってしまう場合もあります。
それに試験では外国人の方のコミュニケーション能力までは図れませんし、試験の結果が同じであっても、その方が来日してからどの位の期間が経過しているかによっても見方が変わってきます。
そのため日本語能力試験の結果のみで判断するのではなく、あくまで参考程度にして、実際に面接を行った際にその方のコミュニケーション能力や今後の日本語能力の伸びしろを見るようにすることをオススメいたします。
とは言え、前述したように日本語能力も一つの判断基準になりますので、今回は外国人の方の日本語能力についてお話を行っていきます。
現在、ビザの申請の際に履歴書に記載して出入国管理局に提出できる日本語試験の種類は10種類とされております。
日本語を母国語としない人の日本語能力を測定する試験として1984年に開始したものになり、約116万人が受験する世界最大規模の日本語試験です。
試験は年2回実施しており、N5~N1でレベル判定がされます。
レベルの難易度はN5が一番やさしく、N1になるほど難しくなっていきます。
日本語やビジネスの知識の有無だけを測るテストではなく、日本語の基礎的な知識があることを前提として、与えられた情報を適切に処理し、対応することのできる能力を、客観的に測定するテストです。
そのため、日本語のビジネス環境で想定される場面が出題範囲となります。
試験はいつでも受験することができ、J5~J1+でレベル判定がされます (J5、J4、J3、J2、J1、J1+)
レベルの難易度はJ5が一番やさしく、J1+になるほど難しくなっております。ちなみにJ+は日本語能力試験JLPTのN1より難度が高くなっています。
外国人の日本語能力を客観的に測定する試験として、1991年から実施されており、年間約6万人の方が受験されています。
試験は年6回の実施で、G~特A級でレベル判定がされます (G、F、E、D、準B、B、準A、A、特A級)
レベルの難易度はGが一番やさしく、特Aになるほど難しくなっております。ちなみにB級以上は日本語能力試験JLPTのN1より難易度が高くなっております。
日本語を母語としない日本語学習者の日本語能力を判定する試験で、1989年から実施されており、試験は年2回実施されております。
5つの級 (レベル) ごとに、「文字・語彙」「聴解」「読解」の3つの分野の試験によって日本語能力を総合的に評価されます。
レベルの難易度は5級が一番やさしく、1級になるにつれて難易度は上がっていきます (5級、4球、3級、2級、1級)
2007年から実施されている試験になります。
現在は中国、ベトナム、スリランカで年6回 (偶数月) の定期実施が行われているほか、日本国内、台湾、タイ、韓国の日本語教育機関等においても採用された実績があります。
レベルはBJ5~BJ1で判定され、Bj5が一番やさしく、BJ1になるにつれて難易度が上がります。
日本国内及び海外の日本語教育分野で活躍している専門家と教授が開発したテストです。
特徴として、日系企業などにおけるビジネスの場面を取り上げ、日本社会や日本文化への理解を重視した内容と日本語力の向上と共に自身の日本語能力を測定できるようになっております。
試験は年6回実施しており、初級~上級でレベル判定されます (初級A-5、初級A-4、中級C、中級B、中級A、上級C、上級B、上級 A) 。
ちなみに上級Aになると日本語能力試験JLPTのN1より難易度が高くなっております。
日本語を母国語としない人々にとって、その能力を試すチャンスであり、日本への留学・研修ないしは日本企業への就業に役立たせるものになります。
マスターコース、アドバンスコース、ベーシックコースに分かれており、試験の開催スケジュールはマスターコースが11月、アドバンスコースで5月・11月、ベーシックコースは3月・5月・9月・11月と各コースで分かれております。
レベル判定はA1、A2.1、A2.2、B1、B2、C1、C2となっておりA1が一番やさしく、C2になるほど難易度は高くなっています。
ちなみにC2になると日本語能力試験JLPTのN1より難易度が高くなっております。
原則として日本語を母国語としない人を対象とするもので言語知識 (文字、語彙、文法) 、読解、聴解を測るものになり、試験は年6回実施 (奇数月) されます。
レベルはJCT5、JCT4、JCT3、JCT2、JCT1の5段階に分かれておりJCT5が一番やさしく、JCT1になるにつれて難易度は高くなっていきます。
実践日本語コミュニケーション検定(PJC)は、日本語を母語としない外国人の方々を対象として、日本で就労する際に必要とされる日本語能力試験(JLPT)N1~N2相当の「ビジネス会話レベル」の日本語コミュニケーション能力を測定する検定試験です。
上司や同僚との会話力、接客能力、ビジネスマナー等の理解度を評価することで、日本語による業務遂行能力の育成と雇用機会の拡充に寄与することを目的としています。
合否による評価ではなく、取得したスコアに応じて10段階のレベル評価 ( E-、E+、D-、D+、C-、C+、B-、B+、A-、A+ ) をします。
試験日は自由に設定することができます。
日本語を母語としないビジネスパーソンと日本語学習者を主な対象として、JPT(日本語能力試験)を開発、実施しています。
JPT(日本語能力試験)はビジネスを含む日常的な場面、状況において、高度で機能的なコミュニケーション能力を客観的に測定、評価することを目的としています。
テスト結果は合格、不合格ではなく、聴解は5点〜495点、読解は5点〜495点、トータル10点〜990点のスコアで5点刻みで表示されます。
日本語能力の試験がそれぞれどのような特徴やレベル判定をしているかの説明を行っていきましたが、次にどのレベルだとどの位の理解度があるのかについて見ていきましょう。
まず初めに受験者数が一番多い「日本語能力試験JLPT」の目安を紹介します。
それをベースに他の試験の場合についても触れていきます。
| レ ベル | 認定の目安 |
| N1 | 幅広い場面で使われる日本語を理解することができる ・幅広い話題について書かれた新聞の論説、評論など、論理的にやや複雑な文章や抽象度の高い文章などを読んで、文章の構成や内容を理解することができる。 ・さまざまな話題の内容に深みのある読み物を読んで、話の流れや詳細な表現意図を理解することができる。 ・幅広い場面において自然なスピードの、まとまりのある会話やニュース、講義を聞いて、話の流れや内容、登場人物の関係や内容の論理構成などを詳細に理解したり、要旨を把握したりすることができる。 |
| N2 | 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる ・幅広い話題について書かれた新聞や雑誌の記事 ・解説、平易な評論など、論旨が明快な文章を読んで文章の内容を理解することができる。 ・一般的な話題に関する読み物を読んで、話の流れや表現意図を理解することができる。 ・日常的な場面に加えて幅広い場面で、自然に近いスピードの、まとまりのある会話やニュースを聞いて、話の流れや内容、登場人物の関係を理解したり、要旨を把握したりすることができる。 |
| N3 | 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる ・日常的な話題について書かれた具体的な内容を表す文章を、読んで理解することができる。 ・新聞の見出しなどから情報の概要をつかむことができる。 ・日常的な場面で目にする難易度がやや高い文章は、言い換え表現が与えられれば、要旨を理解することができる。 ・日常的な場面で、やや自然に近いスピードのまとまりのある会話を聞いて、話の具体的な内容を登場人物の関係などとあわせてほぼ理解できる。 |
| N4 | 基本的な日本語を理解することができる ・基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。 ・日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。 |
| N5 | 基本的な日本語をある程度理解することができる ・ひらがなやカタカナ、日常生活で用いられる基本的な漢字で書かれた定型的な語句や文、文章を読んで理解することができる。 ・教室や、身の回りなど、日常生活の中でもよく出会う場面で、ゆっくり話される短い会話であれば、必要な情報を聞き取ることができる。 |
特手活動46号ビザはN1のレベルが必要ですが、一般的にビジネスレベルといわれているのはN2以上となりますので他の日本語試験ではN2レベルがどの位置なのかを見ていきましょう。
ビジネス日本語検定 BJT = J2
実用日本語検定 J.TEST = C級
日本語 NAT-TEST = 2級
標準ビジネス日本語テスト STBJ = BJT2
実用日本語運用能力試験 TOPJ = 中級B
生活・職能日本語検定 J-cert = Aコース準上級
外国人日本語能力検定 JLCT = JCT2
実践日本語コミュニケーション検定 PJC = C+
JPT 日本語能力試験 = 525点以上
という目安になっております。
今回は外国人の方を雇用する際の判断材料となる日本語能力について解説を行っていきましたが、冒頭にもお話した通り日本語の能力試験は試験の性質上、漢字圏の方に有利に働いてしまうものですから、試験の結果は一つの目安として、面接時にその方の今後の伸びしろなどを見るようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
